Aくん(兄) Bくん(弟)
降園時間になり、私は職員室にいました。
すると、『トントントン』とドアを叩く音がしました。
Bくんが、「先生。来てー」と言ったので出てみると、
Bくんのお母さんが「すみません。Aがロールカーテンを・・・」
と言われ見てみると、引っ張りすぎて巻かれなくなっていました。
何度か巻いてみると巻くことが出来ました。
私が巻いている間、お母さんはAくんのことを怒っていました。
Aくんは、外で泣いていました。
お母さんが「先生にごめんなさいは?」と言っても
Aくんは「・・・」黙ったまま涙をポロポロと流すばかり・・・
私は、待ちました。きっとAくんなら「ごめんなさい」が言えると信じて・・・
少しの沈黙が続きました。
しばらくすると「ごめんなさい」と言ってくれました。
けして大きな声ではなかったけれど、Aくんの言葉で言ってくれました。
その後、お母さんは「おりこうさん。ちゃんと言えたね。」と
Aくんの頭を撫でながら褒めていました。
そのような親子の姿を見たら、目がしらが少し熱くなりました。
「ごめんなさい」なかなか言えない言葉です。
Aくんも頑張って言いましたが、Aくんのことを信じて「ごめんなさい」を言うまで待っていたお母さんもすごいと思いました。
この様な親子の姿を間近で見ることができて良かったと思いました。
改めて子どものことを信じる大切さを感じることができました。
これからも、子どもを信じる心を忘れずに子どもたちと過ごしていきたいです。
ぐんぐん組 柿内