8月となり、毎日暑い日が続いています。
少々夏バテ気味の私とは裏腹に、
子ども達は太陽の下でも元気いっぱいです。
そんな子ども達と眩しい太陽を見ていると、
私にはいつも思い出すエピソードがあります。
『心の中のおひさま』という言葉を私が初めて聞いたのは、
忘れもしない幼稚園の年長さんの時でした。
その日、ふとしたことがきっかけでお友達と喧嘩になった私は、
謝らなくちゃって分かっているのに引っ込みがつかなくて意地を張ってしまい、
「○○ちゃんが悪いんだもん!」と言い張って絶対に譲ろうとしませんでした。
その時の担任の先生・A先生は、私の言い分を聞いた後、
素直に謝れない私にこんな話をしてくれたのです。
「みほちゃんの心の中には『おひさま』がいるんだよ。
その『おひさま』は先生の心の中にも、○○ちゃんの心の中にもあってね、
困った時とか勇気が欲しい時には『おひさま』が力を貸してくれるんだよ。
でも、嘘をついたり、意地悪したりすると
『心の中のおひさま』は曇っちゃって力が出せなくなっちゃうの。
みほちゃんが「絶対に謝らない」って言ってたら『おひさま』はどんどん曇っちゃうかも…。
でも、「お友達に謝りたい」って思ってるなら、大丈夫!
『心の中のおひさま』が力を貸してくれるよ。みほちゃんは、どうしたいかな?」
この後、幼稚園児なりの精一杯の勇気を振り絞って仲直りしたのは、お察しの通りです(笑)
今、こうして保育士として働いていると、あの頃の話をよく思い出します。
『心の中のおひさま』は、頑固な私のためにA先生が咄嗟に考えた出任せだったのかもしれません。
でも、私にとっては、その後の人生で壁を乗り越えていくための大事な言葉になったのです。
そして今でも、困った時や勇気が欲しい時には『おひさま』に力を貰っているような気がします。
あの時に教えてもらった『心の中のおひさま』を今度は私が教えてあげられたらな…と、
眩しい太陽と元気に遊ぶ子ども達を見るたびに思うのでした。
はぐるん 中村